[再掲載]「ムーミン谷の冬」
冨原 眞弓 『ムーミンを読む』より

Reading Journal 1st

「ムーミンを読む」 冨原 眞弓 著
[Reading Journal 1st:再掲載]
(初出:2006-03-09)

『ムーミン谷の冬』—–ムーミントロールの自立
1.ひとりぼっちのめざめ 2.たしかなものなどなにもない 3.ひみつめいた冬の生きものたち 4.めそめその悲しみ 5.変るものと変らないもの

今日の所は、第六作目『ムーミン谷の冬』について。
この物語は、なんとなく覚えていた。物語の進行にそって解説されている。

物語は、普通冬眠するはずのムーミンとロールが冬に月明かりを顔に受けて起きてしまうというもの、著者は目覚めたシーンの挿絵と本文の相違から、挿絵は冬に一人とり残されたムーミントロールの不安な心情を表わすと解説している。
冬にとり残され、眠れなくなったムーミントロールだが、その後不思議な冬の生き物との関わりあいの中から、しだいに自立した自分を得る。そのような話であるらしい。

自立していくのは、ムーミントロールだけでない、先祖の狼にあこがれている犬のめそめそも、この物語の中で自立していく。
めそめそは、いつも遠くで鳴いている狼の声を聞いていた。犬である自分を恥じて狼のように自由に生きる事を望んでいた。しかし、実際に狼にあったとき、はじめて狼は自分の先祖だが、犬と狼は別の生き物で、狼にあった犬は食べられてしまう事を悟る。そして、間一髪のところで陽気なヘルムによって助けられる。

めそめそにとっても、先祖との出会いは、ムーミントロールの場合とおなじく、すくなからぬ衝撃をもたらした。夢みたいなあこがれが現実のオオカミと出会って無残にうちくだかれたとき、めそめそは本来の自分をうけいれる。・・・・中 略・・・・めそめそもまた過去とむきあうことで現在の自分をみいだす。(抜粋)

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