NHK美の壺「明治の洋館」 NHK「美の壷」制作班 編
[Reading Journal 1st:再掲載]
(初出:2009-01-20)
弐のツボ 洋館の中の”和”を楽しむ、コラム さまざまな明治の洋館
ここでは、お雇外国人が作った本格的な西洋風の洋館でなく、日本の棟梁が作った洋館の和洋折衷の美について書かれている。
まず、東京三田の慶応大学キャンパス内にある「三田演説館」を取り上げている。これは、福沢諭吉により建てられた洋館で、東京で現存する最古の洋風建築である。しかし、外観は伝統的な海鼠壁であり、日本の瓦ぶきの屋根とパッと見たところ和とも洋とも分からない。しかし、中はアメリカ中西部の教会をモデルとした内装で一部が二階造りになった吹き抜けの純洋風である。
ここは演説の発祥の地で、福沢諭吉が演説の勉強会を開くために建てられた。
次にこのような和のテイストをもった洋館として長野県松本市にある「旧開智学校」を取り上げている。この学校は、地元の大工の棟梁によって作られた。校舎中央の正面玄関の車寄せには龍をかたどった荘厳な装飾があったり、かなり独創的な和洋折衷になっている。
さらにそれを上回る和洋折衷の建物が青森県平川市にある「盛美館」である。
ドーム屋根のついた八角塔の展望室に尖塔、棟飾り。一見、ルネッサンス調を漂わせる下張板張りの洋館のようだが、一階は純和風の数寄屋造り。見るからに異なる様式を上下に重ねた構造の建物は、他に例がない。(抜粋)
その訳は、純和風の庭園にあった。「和風の庭に合う西洋館をつくれ」と棟梁は依頼されたのだった。日本庭園は一階の座敷に座った時に最も美しく見えるように設計されているので、一階は純和風二階は洋館となった。この洋館は、実は二階部分も床は畳じき。窓にはカーテン、天井にシャンデリア、床の間の床柱は大理石など内部もユニークな和洋折衷となっている。

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