[再掲載]「ムーミン谷の仲間たち」
冨原 眞弓 『ムーミンを読む』より

Reading Journal 1st

「ムーミンを読む」 冨原 眞弓 著
[Reading Journal 1st:再掲載]
(初出:2006-03-10)

『ムーミン谷の仲間たち』—–ミイはいつでもミイ
1.だれもが主人公になれる 2.「ぞっとする話」-空想力(ファンタジー)の力 3.「世界でいたばんさいごのりゅう」-愛することはむずかしい 4.「目には見えない子」-自分の顔をとりもどす方法

今日の所は、第七作目『ムーミン谷の仲間たち』について。
『ムーミン谷の仲間たち』は、九つの短編からなる。各々がそれぞれの登場人物のポートレートとなっている。
ここでは、九つの話のなかからミイが重要な脇役として活躍する3つの話、「ぞっとする話」、[世界でいちばんさいごのりゅう」、「目に見えない子」を解説している。

「目には見えない子」は、あんまり脅かされて姿が見えなくなった女の子ニンニが姿を取り戻す話。

ニンニの姿がみえなくなったのは、皮肉やのおばさんにいやみをいわれつづけたせいだ。ねちねちといじめられて、いたたまれず消えてなくなりたと思うあまり、ほんとうに消えてしまったのだという。(抜粋)

姿を取り戻すまで、ムーミン一家にあずけられたニンニは、ムーミンママのおばあさんの薬により、顔以外は見えるようになった。
しかし、なかなか顔は見えるようにならず、ムーミンたちもニンニと話をするさいどこを見たらよいかわからない。つい他人行儀になってしまう。

「ちょっと、あんた」とミイはニンニにつめより、おっかない顔でにらみつけて、いいました。「あんたね、たたかうってことをおぼえないうちは、自分の顔なんかもてやしないよ」と。(抜粋)

そして、ついにニンニが顔を取り戻す時が来た。

ムーミンママを海につき落とすふりをしたムーミンパパのしっぽに、ニンニが思いっきり かみついたのだ。大すきなムーミンママをいじめるなんてゆるせない、とするどい歯をむきだしにして怒っている。ミイの予言どおり、ニンニは「たたかうこと をおぼえ」たとき、自分の顔をとりもどしたのだ。(抜粋)

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