『ストレスの話 メカニズムと対処法』 福間 詳 著 中央公論新社(中公新書)2017年
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
はじめに
世の中は大変な「ストレス」社会である。ボクみたいに干されていると、いやいや反主流だとなおさらそうだね。っということで、前に読んだ『ストレスの話 メカニズムと対処法』を本棚から取り出してみた。え?たまには本を買えって・・・・お金もないんだよね。
今日のところは、「はじめに」である。
まず著者は、普通の健康について、健康を保つのは大変だが、逆転の発想で体に悪い生活をしても、そう簡単に体は壊れるものではないとしている。しかし、
過度のストレスは簡単に、しかもごく短期間に人の体を蝕んでしまう恐ろしい物なのです。(抜粋)
として、ストレスの恐ろしさを強調している。
まず「ストレス」とは、「主として外界からの刺激(ストレッサー)に対する脳の過剰反応」であると定義している。そして、ストレス障害は脳の反応であるからその過剰な反応として筋肉系、血管系、内分泌系、神経系、自律神経系などの組織がターゲットとなって次々と影響を受ける。そのため、ストレスの症状は多彩である。
ストレスは一般にマイナスなものと受け取れられるが、適正なストレス(善玉ストレス)は集中力を高め、作業効率を上げる。一方、過度なストレス(悪玉ストレス)に晒されると、認知機能障害、感情障害、身体症状、行動障害が起こる。ベトナム戦争では、多くの米軍兵士がストレスによりPTSD(心的外傷後ストレス障害)になり、大きな社会問題となった。
このように、過度のストレスは人の精神力や身体能力を伸ばす反面、過度なストレスは心や体を蝕んでしまいます。(抜粋)
そこで、ストレスとうまく付き合うことが必要である。その対処として、「ストレスに対する備え」と「ストレスを受けた時の対処」の2段階がある。
本書の構成として、「ストレスへの備え」が第I部になり、事例紹介を挟んで、「ストレスを受けた時の対処」が第II部になっているようである。(つくジー)
目次 はじめに [第1回] 第Ⅰ部 ストレスとは何か 第1章 ストレス反応とストレッサー、不安 [第2回][第3回] 第2章 ストレス障害とPTSD 一、ストレス障害 ーーー 症状と経過 [第4回][第5回] 二、PTSDとその歴史 [第6回] 第3章 うつ病とストレス障害 [第7回] 第4章 ストレス反応とその周辺 [第8回] 事例紹介 ストレス障害発症のきっかけ [第9回] 事例1 パワハラ 事例2 育児ストレス 事例3 夫婦喧嘩 事例4 エスケープゴート 事例5 セクハラ 事例6 借財 事例7 嫁姑関係 第Ⅱ章 ストレスにどう対処するか 第5章 どのように診察するのか [第10回] 第6章 自分の脳をいかにコントロールするのか 一、「すべきこと」と「してはならないこと」 [第11回] 二、ストレスの心理療法 ーーー デブリーフィング [第12回] 三、ストレスへの備え [第13回] 四、ストレスに打ち勝つために [第14回] おわりに ストレッサーチェックリスト
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