『ストレスの話 メカニズムと対処法』 福間 詳 著
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
第II部 ストレスにどう対処するか 第6章 自分の脳をいかにコントロールするか 一.「すべきこと」と「してはならないこと」
前回は、ストレス障害での診療や治療はどのように行われるかが、解説された。そして今日から、「第6章 自分の脳をどうコントロールするか」が始まる。第6章では、「ストレスにどのように対処したらよいか」をいくつかの節にわけて解説される。今日のところは、まず「すべきこと」と「してはならないこと」である。
ストレスへの対処法として一般的には
- リラックスする
- ストレスの原因(ストレッサー)を取り去る
- 受け止め方を変えてポジティブに考える
- 周囲からのサポートを受ける
などであるとしている。しかし、実際の問題としてストレス障害を持っている人はこのようなことをすることは難しいとしている。
ストレスが加わると必ずストレス反応をおこす。そのストレッサーを軽減すれば有効な手段となるが、しかしそこから抜け出せない場合も多くある。
この意味から「ストレスにどのようにたいしょしたらよいか」という問題は「いかに過剰に脳を反応させないか」「いったん過剰に反応した脳をいかに鎮静化させるか」ということになるのです。つまり、自分の脳をいかにコントロールするかが重要なポイントとなってきます。(抜粋)
すべきこと
ストレス障害ですべきことは、
- 刺激を避けようとするブロックを取り去ること
- プラス刺激を入れること
- 周囲の脳を活動させること
- ストレスから逃げないこと
- 興奮した局所の脳の鎮静をはかること
である。
1.刺激を避けない
ストレスを強く感じると、人はあらゆる刺激に対して拒絶的になり、バリケードを張る。しかし、このバリケードがあるとストレス症状からさせることが困難となる。何をするにも億劫になるからである。その意味でまずが動くことが大切である。実際に動かずにじっとしているよりも動く方が楽になることが多く、「動いているほうが楽」という実感が持てると大きな前進となる。
2.プラス刺激を入れる
プラスの刺激を入れることが重要である。このプラス刺激は何でもよい。そしてプラス刺激とマイナス刺激のバランスも大事でマイナス刺激、六に対して、プラス刺激、一くらいが良い。週に一日くらいはプラス刺激を入れることが大切である。
3.周辺の脳を活動させる
ストレスを感じると、脳は刺激を避けようとして、活動が低下する。そのためストレスの原因となっていること以外の刺激を加えて、脳の活動を積極的に行うことが大切である。そのため著者が勧めているのは、
- 自然の中を歩くこと
- 小説を読むこと
- 他者とのコミュニケーションをとること
である。
4.ストレスは避けるのではなく薄めるもの
ストレスはなるべく避けて、減らしたいと考えがちだが、実際のストレスは自分の意志に関わらず勝手に侵入する。そこで、マイナス刺激以外の多くの刺激を入れることが大切である。
つまり「ストレスは避けるものではなく薄めるもの」ということです。(抜粋)
5.興奮した脳の鎮静化
興奮した局所の脳を鎮静化させることは、本人の努力や精神力では困難である。そのため、脳の興奮を抑える特定の薬剤をしようすることで、症状を緩和させることができ、行動ができるようになる。
してはならないこと
反対にしてはならないことは、
- ダラダラとしたり、二度寝やひるねをしたりして休むこと
- 反省と後悔など自己否定をすること
ストレスが加わると疲労感が感じるが、仕事などのストレスで休日を休むと結局仕事のことが頭からなんないことになる。また、二度寝などをするとテンションが下がりってしまう。
また、ストレス障害のマイナス思考の特徴として反省と後悔がある。しかし過去にこだわっても、新しいものは生まれない。さらに反省と後悔は自己否定につながってしまう。
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