『作家の仕事部屋』 ジャン=ルイ・ド・ランビュール 編
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
エレーヌ・シクスー – 書いていない時の私は死んだも同然です
エレーヌ・シクスー(Hélène Cixous)は、パリ第八大学の英文学教授である。彼女はジェイムズ・ジョイスに関する膨大な論文で博士号を取得した。きわめて旺盛な執筆活動をしている彼女は一方で女性解放運動の積極的な活動家でもある。
テクストと仕事について
仕事の方法ということは、自分にとって何も意味のない言葉である。
自分の書くテクストは私にとって欲望の対象なのです。(抜粋)
また、作品数が多いことについては、逆に作家がものを書かない瞬間があるのかを問いたい。
私にとって、書くことは息遣いであり呼吸であり、立ったり触れたり食べたりキスしたり歩いたする欲望と同じくらい抗し難い必然なのです。(抜粋)
自分の無意識にたいして一歩も譲らないこと、それが唯一の規則である。精神分析学者が無意識と呼ぶものの中に、奇妙で不安なものが存在しているかのようである。
仕事を進める上で幸運なのは、自分のエクリチェールに“夢”という伴侶があることである。夢とテクストの間には無限の交流が起こる。そのためいつも自分のそばに大きなノートを置いておき、眠りから自分を引き離して夢を全部書きとめておく。
いま現在に書かれつつあるテクストが、その他のテクスト自体に他の夢をも書き込んでいきます。こうしてすべてが私の肉体、無意識、物語、テクストのあいだを駆けめぐり、すべてが私のなかで混ざりあいます。私自身の血のように。(抜粋)
そして、ある書物に取り掛かるときは、自分の周りに十冊ほどのテクストを置いておく。
仕事をする時間は、個人的な理由から朝非常に早く、五時か六時に仕事にとりかかる。その時は、仕事以外にはなにも存在しないかのように没頭する。
この章は、抽象的な語彙も多くちょっと難解で、まとめられてないところ多しです。残念。(つくジー)
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