『負動産地獄 その相続は重荷です』 牧野知弘 著 文藝春秋(文春新書) 2023年
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
まえがき 「いらない相続」はあなたにも降りかかる
ちょっと前ですが、『限界ニュータウン』という本を読みました。その“モチベーション”は何かというと、そう、ボクの育った場所がいわゆる限界ニュータウンなんですね。
(すみません『モチベーションの心理学』って本を今読んでいます。)
そして今度は、『負動産地獄』って本を見つけました。あの土地は、いま小屋しか建ってないけども・・・・絶対、負動産ですよね。相続ってまだのような気もするが、備えあれば憂いなしってことで読んでみることにしました。
今日のところは、「まえがき」である。
まず、相続についての一般的なことを解説した後、現金で持つよりも評価額が時価よりも安く算定されるなどの理由で、不動産は相続財産の中でもスター的な存在であるとしている。
しかし、実は日本では今、「普通の家族」において、この親が残した不動産の取り扱いで苦しむ子、孫が増えているのです。(抜粋)
としている。そしてこの本の目的を次のように説明している。
本書では相続財産の中でも特に大きな存在である不動産を中心に、相続の実態とこれからの対応を考えていきたいと思います。(抜粋)
ここより、著者が実際に体験した相続を例にした話が書かれている。
(相続などの基本的な事も書かれているので、それを書き留めておく。)
- 一次相続・・・両親のいずれか一方が亡くなったときに発生する相続のこと。
- 二次相続・・・一次相続で相続人となった配偶者が亡くなったときに発生する相続のこと
遺言書の開封は正式には家庭裁判所で相続人全員の立ち会いのもと行う。
不動産の価値は、土地は路線価、建物は固定資産税評価額をもとに算出する。
亡くなってから資産を確認するのは大変なので、あらかじめ財産目録などを準備するとよい。
目次 まえがき 「いらない相続」はあなたにも降りかかる [第1回] 第1章 激増する「いらない相続」 [第2回] 相続の現状とこれから 「普通の家族」が「いらない相続」に悩まされる 団塊世代の後期高齢者入りは相続激増の号砲 一次相続、夫が残した余計な家で途方に暮れる妻たち これから増える二次相続課税世帯の憂鬱 「老老相続」~偏在する高齢者財産と受け取れない子供 [第3回] 相続登記義務化がもたらす悪夢 都市農地の相続で路頭に迷う深刻な事情 税がかからなくとも悩ましい相続 第2章 相続対策が不動産問題を生む [第4回] 少子高齢化の日本で貸家が増える不思議 アパート投資による相続対策が続くわけ タワマンが相続対策になる理由 需要のなくなる相続後のアパートを待つ未来 相続後に襲いかかるローン返済地獄 「売ってなんぼ」の相続対策の罠 相続対策の対策というイタチごっこ 相続対策が支える不動産膨張マーケット 第3章 いらない不動産 どうにもならない地方の実家 [第5回] 郊外ニュータウン一戸建て住宅相続 老朽化マンションという置き土産 どうするのか、使わなくなった別荘、リゾマン 中小ビル相続の困った問題 [第6回] もらって困る非上場株式 シャッター通り商店街相続でおこること 親も知らない山林相続 超高級住宅地相続の恐怖 遺言でもらった不動産 第4章 おひとりさまの相続 [第7回] 配偶者も子もいないおひとりさまの相続 おひとりさまの相続人は誰? おひとりさま資産をめぐるトラブル おひとりさま相続対策 第5章 「負の相続」にならないために 絶対にやるべき親子会議 [第8回] 家族信託のメリット・デメリット 資産になる不動産、ならない不動産を見極める [第9回] 空き家の価値を上げる方法 知っておきたい空き家売却の基礎知識 いらない土地は国庫に帰属させられるようになる? 第6章 相続をどうすればよいのか [第10回] 世界最高水準のニッポンの相続税 縮小、撤退戦略を迫られるニッポンにおける相続 財産移転の早期化が日本を活性化する 不動産評価のあり方を考える デジタル相続の可能性 相続税を100%にすると? 土地は国のものにすればすべてが解決する 国土の絵図を描きなおそう あとがき 相続が語る人生の未来とは
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