[第1回]

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[レビュー]『新装版 ペルーからきた私の娘』
藤本和子 著

藤本和子のこのエッセーは、表題の『ペルーからきた私の娘』と他の二つの話からなる。どれもめったに起こらないような話だが、でも大事件が起こるというわけでもない。そしてそれが日常の延長として淡々と語れている。:『ペルーから来た私の娘』より
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[読書日誌]『日本語のレトリック』
瀨戸賢一 著 [全18回]

レトリックとは、「言葉のちょっとした言い回し」で魅力的な、説得力のある、文学的な表現である。このレトリックは、基本的に人種や文化を越えて平等である。外国のレトリックにあるパタンはそのまま日本語にも使うことができる。:『日本語のレトリック』より
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[読書日誌]『プロカウンセラーの聞く技術』
東山紘久 著 [全17回]

人は、真実の人間関係、嘘のない人間関係、信頼できる人間関係をもちたいと考えている。そのためには、相手を理解する必要がある。「聞く」ことはしばしば苦行になるが、相手の理解は、「聞く」ことによってしか生まれない。:『プロカウンセラーの聞く技術』より
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[読書日誌]『猫の古典文学誌』
田中 貴子 著 [全19回]

この本は、猫好きの著者による「猫の古典文学誌」である。猫の本は、古今東西の猫好きにより書き尽くされた感があり、一度著者は猫についての本を断念している。しかし、その資料を読み解き、「書かれたものとしての猫」についてまとめること決めた。:『猫の日本文学誌』より
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[読書日誌]『聞く技術 聞いてもらう技術』
東畑開人著[全17回]

本書は、心理士の著者による「聞く技術」と「聞いてもらう技術」に関する本である。著者は、朝日新聞に「社会季評」を連載しているうちに、私たちの社会が話を聞けない社会になっていることに気づく。本書は、その問いに関する思索の記録である。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より 
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[読書日誌] 『人生の一冊の絵本』
柳田邦男 著 [全27回]

この本は、著名なドキュメンタリー作家、柳田邦夫による絵本についての本である。現代になると絵本の領域は広がり様々なジャンルの絵本が発売されている。柳田は、そのような絵本の世界を幾つもの切り口から紹介している。:『人生の一冊の絵本』より 
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[読書日誌]『文章のみがき方』
辰濃和男 著 [全20回]

いい文章には、平明・正確・具体性・独自性・抑制・品格など大切な要素がいろいろとあるが、同時に「これを書きたい」という書き手の心の静かな炎のようなものが必要である。本書は、具体的な例を挙げ文章のみがき方を指南する: 『文章のみがき方』より 
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[読書日誌]『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』
北川前肇 [全14回]

この本は、宮沢賢治の一生やその作品を、健治の信仰であった法華経から解き明かそうとするものである。著者の北川は、小学校卒業後仏門に入り、題目を唱える生活の中、健治の作品に触れ健治の生き方を問い続けていた人である。『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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[読書日誌]『日本語の古典』
山口 仲美 著 [全32回]

日本語の歴史の専門家である著者は、この本の特徴として「主に言葉との関わり合いから古典を取り上げる」としている。また、一作品ごとに一テーマを設定している。著者は、古典は相対化する目を養うこと、創造性の芽をはぐくむことに役立つとしている:『日本語の古典』より 
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[読書日誌]『日蓮 「闘う仏教者」の実像』 松尾剛次著 [全20回]

本書は日蓮の生涯の歴史学的研究書である。日蓮は有名な宮沢賢治をはじめ中世以降近現代まで多くの人々の心をとらえ影響を与え続けてきた。本書はそのような人々に生きる力を与えてきた「日蓮とはなにか」を考察している。:『日蓮 「闘う仏教者」の実像』より