文学

Reading Journal 2nd

[レビュー]『ヘッセの読書術』
ヘルマン・ヘッセ 著

『ヘッセの読書術』は、ヘルマン・ヘッセの書物に関するエッセイを集めたものである。長短13タイトルが並び、読書案内や読書の姿勢、本の扱い方などの様々な問題を扱っている。また、短く軽いエッセイもあり大家の日常がしのばれる。:『ヘッセの読書術』より
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[レビュー]『月の満ち欠け 岩波文庫的』
佐藤正午 著

『月の満ち欠け』は、生まれ変わりをテーマとした小説である。思いを寄せる男性に会うために何度も生まれ変わってくる。現在・過去の時間軸、それぞれ話し手が変わる。それが組み合わせって進行し、最後まで飽きさせず読者を導いている。:『月の満ち欠け 岩波文庫的』より
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[レビュー]『チャーリーとの旅』
ジョン・スタインベック 著

『チャーリーとの旅』は、スタインベックによるアメリカ一周の旅の記録である。彼は、『自分の国を知らない』ことに気がつき、キャンピングカーで、犬一匹を連れて旅立つ。そこで見た風景や出会った人々を通してアメリカをルポルタージュする。:『チャーリーとの旅』より
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[レビュー]『空海の風景 新版』
司馬遼太郎 著

司馬遼太郎の『空海の風景』は、「天才とはなにか」ということを空海という人物を通して描いた伝記である。しかし、この作品はそれにとどまらず司馬遼太郎の真言密教、仏教の考え方、そして「理趣経」を通しての性欲への問題意識がある。:『空海の風景』より
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[読書日誌]『なぜ古典を読むのか』
イタロ・カルヴァーノ 著

『なぜ古典を読むのか』は、イタノ・カルヴァーノの古典に関する文章を集めたものである。その多くは彼がまだ編集者だったころ、文学叢書の「まえがき」を飾った。今日の文章では、古典の様々な定義をあげて、その価値を浮き彫りにしている。:『なぜ古典を読むのか』より 
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[レビュー]『灯台へ』
ヴァージニア・ウルフ 著

ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』は、斬新な文体と繊細極まる内部表現によって、モダニズム小説の先駆であり頂点の一つとされる小説である。幼いジェームズの「灯台に行きたい」という願いに始まり、それから十年後、彼らは灯台に到着する。:『灯台へ』より
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[レビュー]『冬の日誌/内面からの報告書』
ポール・オースター 著

この本は、『冬の日誌』『内面からの報告書』という二冊の本からなっている。そしてこの二冊、オースターの肉体に起こったことを書き記した『冬の日誌』と子どものころからの心の中を探索する「内面からの報告書」は、明らかに対をなす。:『冬の日誌/内面からの報告書』より
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[読書日誌]『作家の仕事部屋』
ジャン=ルイ・ド・ランビュール 編

『作家の仕事部屋』は、作家がどのような方法で創作するかの問いに対するインタビューである。驚くべきことは、どのインタビューも、その前のものとは全く違っていることであった。しかし、正反対に見える作家たちが、思わぬ類似を示すこともあった。:『作家の仕事部屋』より
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[レビュー]『あつあつを召し上がれ』
小川 糸 著

人生にはいろいろな人生があり、そしてその人生に刻まれた特別な料理がある。この本はそんな人生に寄りそう料理を中心とした七つの短編集である。どの料理にもどの話にも、小川糸のスパイスが効いていて、あなたの心を温めてくれる。:『あつあつを召し上がれ』より
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[レビュー]『新装版 ペルーからきた私の娘』
藤本和子 著

藤本和子のこのエッセーは、表題の『ペルーからきた私の娘』と他の二つの話からなる。どれもめったに起こらないような話だが、でも大事件が起こるというわけでもない。そしてそれが日常の延長として淡々と語れている。:『ペルーから来た私の娘』より