フィリップ・ソレルス
ジャン=ルイ・ド・ランビュール 『作家の仕事部屋』 より

Reading Journal 2nd

『作家の仕事部屋』 ジャン=ルイ・ド・ランビュール 編
[Reading Journal 2nd:読書日誌]

フィリップ・ソレルス – 回教僧の踊り

フィリップ・ソレルス (PhilippeSollers) は、フランスで最も尖鋭な前衛作家のひとりである。彼は、マルクス = レーニン主義、フロイト、毛沢東などの影響を次々と受けながら、つねに時代のもっとも突出した前衛であり続けた。

仕事の方法

エクリチュールそのもの、つまり頁のうえに書かれたものは、私の仕事の一千万分の一にしか当たらないという事実をまず強調しておきたい。(抜粋)

作家というものは、四六時中言語の世界に生き、その立場を定義できるものは、生全体との関係だけである。広い意味で肉体に関する知識で、私の仕事の場合、九十パーセントは聞くことから成っている。

執筆について

ノートについては、始終取っている。どこにいても、折あるごとに様々な断片を書きとめるように努めている。そしてやがてそれが、執筆中の文章に取り込まれることになる。また、まだ当面の仕事に関係しないものはカードシステムを利用している。

しかし、リアリズムに関心があるわけではない。執筆に利用する膨大な素材のうち、宗教的言説、科学的言説、ポルノグラフティ的言説を使用する。

なぜならまさしくこれら三種類の言説は、実に共謀関係にあるというのに、相互に排他的であろうとしているからであう。私は権力を保証するこの種の諸言説間の絶縁状態をうち砕こうと努めているのです。(抜粋)

執筆は音楽を聴いた後で行う。また、いつも同じ状態で書けるわけでないので、精神状態が不十分な時は手で書き、《幸福》な状態の場合は直接タイプを使って書く。

この方法によって得られる能率はきわめて興味深いものです。そういう時には、まるで回教僧の踊りのような感じです。私はさまざまな音楽と意味を同時に回転させる。(抜粋)

この二つの技法は、異なった仕事場で行われる。タイプで仕事をする部屋にはピアノが置いてある。

執筆のプランに関しては、書き出す前に「これを、あるいはあれを話すつもりだ」ということができるが、実は何一つ予定通りにいかない。

小説の中には幻想状態の体験前、最中、後に組織的に書かれたものもある。その時は大麻やマリファナなどの薬物を使用した。


さすがにフランスで最も尖鋭な前衛作家というだけあって・・・・・言っていることの半分も理解できなかった・・・・・でも、インタビューアーのジャン=ルイ・ド・ランビュールは、ちゃんと話について行っていて・・・・・天上の話を聞いているような感じでした。。。(つくジー)

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