『文章の書き方』辰濃 和男著
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
<平均遊具品>の巻 — 具体性
新聞の記事では「具体的な事実」が命です。(抜粋)
新聞記者だった著者はまずこのように話を始める。
そして、新聞記事でないごく普通の文章にとって具体性はどうして必要なのかという問いには、
ものごとを具体的に見る訓練をしておくことは、日々の暮らしであれこれの判断をするときに役立つ、と私は思っています。具体性を大切にすることは、ものを見る力を鍛えることであり、ものを見る力を鍛えれば鍛えるほど、その文章の質に反映します。(抜粋)
と答えている。
そして、いろいろな文章を引きながら実際に具体的な文章がどのようなものかを解説している。
猥雑きわまる雑踏を描くには、このように、猥雑さの中身を一つ一つ具体的に描くほかはない、と露伴の娘は思ったのでしょう。「店が並んでいる」と書くのではなくて、神谷バー、電気ブラン、きんつばの店、雷おこしの店、伊勢甚のおもちゃ屋と一つ一つの店をあげてゆく方法をとり、それが成功している。
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