エルンスト・H・ゴンブリッチ 『若い読者のための世界史』
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
七 英雄たちのギリシア
第七章は、古代ギリシアの歴史についてである。まずホメロスの叙事詩『イリアス』、『オデュッセイア』に描かれた世界の話から始まる。
しかしこれは、物語であって、歴史ではない、「いつ、どこで」ということが分からないためである。しかし、ドイツの商人、シュリーマンはこれらの都市を実際に発掘し、実在したことを証明する。そして、長く不明だった年代も、ミュケーナイで発掘された指輪から紀元前一四〇〇年ころと分かる。
その頃は、ギリシア本土とまわりの島々には、統一した国家は無く、王の住む宮殿を中心とした要塞都市があった。彼らは交易よりも戦いを選び、仲間同士で戦ったり同盟を組んで他の岸辺を襲ったりした。また、クレタ島には文明が栄え、ギリシアの諸都市を支配していたと考えられる。
しかし、このような繁栄も紀元前一二〇〇年ごろには終わった。彼らの土地に北より新しい民族が南下してきて、彼らにとってかわった。
この新参者がギリシア人であり、彼らの貴人の館でうたわれたのが、わたしたちがはじめに触れたホメロスの叙事詩であった。それは、すでに紀元前八〇〇年ころにはうたわれていたとかが得られる。(抜粋)
ギリシアに古くから住んでいたミュケーナイ人やクレタ人はブロンズの武器しか使わなかったが、後にギリシア人となる新参者は鉄の武器を持っていた。彼らはスパルタやアテナイに定住する。彼らは航海術にたけギリシアの対岸まで進み多くの都市を築いた。
関連図書:
ホメロス (著)『イリアス』(上、下)岩波書店(岩波文庫)1992年
ホメロス (著)『オデュッセイア』(上、下)岩波書店(岩波文庫)1994年
シュリーマン(著)『古代への情熱: シュリーマン自伝』岩波書店(岩波文庫)1976年
シュリーマンの『古代への情熱』は、学生の頃に読んだ記憶がある。シュリーマンは語学の天才でその勉強法などの興味があったんだけでも、読んでみて・・・・あぁぁこれは出来ないやって思った。(つくジー)
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