Reading Journal 2nd

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義人ヨブ、その試練(二)
浅野 順一 『ヨブ記 その今日への意義』より

第一と第二の試練で、ヨブはサタンに勝った。それは神の勝利であった。しかしサタンは尚も反論する。人間はエゴイストなので、自分の命のためには何でも捨ててしまうというのである。そしてヨブの全身を悪性の腫瘍で覆ってしまう。:『ヨブ記 その今日への意義』より
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神仏習合の形成 — 神仏の関係(その2)
末木 文美士 『日本仏教再入門』より

宗教としての神道は、基本的には近代に源流を持つ。古代の神道は宗教というほどの体系はなく神に対する崇拝、儀礼であった。そして神道の理論は仏教の影響を受けながら成立した。その最も成熟したものが「本地垂迹説」である。:『日本仏教再入門』より
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膨大な戦病死者と餓死 — 死にゆく兵士たち(その1)
吉田 裕 『日本軍兵士』より

アジア・太平洋戦争、特に絶望的抗戦期の特徴は、その戦病死者の割合である。それは70%にまで及んだという史料がある。そして戦病死の多くの割合を占めたものが、餓死であった。日本軍は補給路を断たれ食料の調達ができずに多くの餓死者を出した。:『日本軍兵士』より
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義人ヨブ、その試練(一)
浅野 順一 『ヨブ記 その今日への意義』より

信仰心の篤いヨブは幸せな生活をしていた。その信仰心を神は褒めたがサタンは、幸せで無くなっても神を信じましょうかという。そしてサタンはヨブの財産と家族を奪う。しかし、「ヨブは罪を犯さず、また神に向かって愚かなことをいわなかった」:『ヨブ記 その今日への意義』より
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近代の神仏関係 — 神仏の関係(その1)
末木 文美士 『日本仏教再入門』より

現在、宗教と位置づけられる神道は、古くは仏教と神仏習合していた。それが近世後半に日本独自の神道の運動が起こり、明治維新により仏教と別れて国家神道となった。そして仏教がイエを単位とし、神道が地域の共同体を基盤とする神仏補完関係となる。:『日本仏教再入門』より
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オウィディウスと普遍的つながり— 『変身物語』 (後半)
イタノ・カルヴィーノ 『なぜ古典を読むのか』 より

前回につづき、オウィディウスの『変身物語』が主題である。ここでは、「内部空間の拡張としての物語の中の物語の手法」、「臨場感を与えるリズム」、「変身の仕方の法則」、そして「恋の物語のパターン」などについての解説がある。:『なぜ古典を読むのか』より
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アジア・太平洋戦争の長期化(後半)
吉田 裕 『日本軍兵士』より

アジア・太平洋戦争は、「戦略的攻勢期」「戦略的対峙期」「戦略的守勢期」「絶望的抗戦期」の4期に分かれる。この戦争での日本人の死者数310万人のうち、最後の「絶望的抗戦期」の死者は九割に達する。そして最大の被害者はアジアの住民だった。:『日本軍兵士』より
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ヨブ記の構造
浅野 順一 『ヨブ記 その今日への意義』より

ヨブ記の主題は、「義人ヨブは何故苦しまなければならなかったのか」である。そして、その構成は、第1章と2章(プロローグ)、エピローグ(終章)が散文で書かれ、その間は詩文で書かれている。著者は散文部を額縁、詩文部を絵に喩えて説明する。『ヨブ記 その今日への意義』より
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往生と成仏 — 葬式仏教(その3)
末木 文美士 『日本仏教再入門』より

中国から伝わった死者供養は、空海の即身成仏や源信の浄土宗などと結びつき発展する。そして覚鑁により浄土往生の思想が即身成仏の思想と結び付き死者供養が根拠づけられた。その方法は、律宗の叡尊・忍性により大きく進展した。:『日本仏教再入門』より
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アジア・太平洋戦争の長期化(前半)
吉田 裕 『日本軍兵士』より

一九三七年に始まった日中戦争は四〇年には行き詰り、次第に戦意が蝕まれ厭戦的雰囲気となっていった。そうしたなか、炎天下の、中長距離の移動をしなければならない。無謀な「宣昌作戦」が実行され、多くの犠牲者が出る事態となった。:『日本軍兵士』より