『悪文 伝わる文章の作法』岩渕 悦太郎 編著
[Reading Journal 2nd:読書日誌]
文の筋を通す(その2)
省略がすぎる、並べ方がまずい、副詞のおさめが悪い、助詞へのおさめが悪い
「文の筋と通す」の後半は、「省略がすぎる」、「並べ方がまずい」、「副詞のおさめが悪い」、「助詞へのおさめが悪い」などの細かい項目をオムニバズ的に並べている。
省略がすぎる
ここでは、まず省略してもよい語を重ねておさまりが悪くなった例をあげてから、省略しすぎて文意が通じない例をあげて、このかねあいがむずかしいとしている。具体的な指針としては、
- 原則として他動詞の目的語は省略しない方がよい
- 略しすぎた文とダブった文では、ダブった文の方がよい
ということだろうか。
並べ方がまずい
ここでは、並列の問題が取り上げられている。
「いたり」、「たり」は、並列を示す助詞なので、並列の各項に付くのが原則である。
しかし、並列の「と」については、昔は、並列の各項に付くのが原則だったが、現在では初めの方に付くだけでよいことになっている。
ここで思うのだが、この「いたり」「たり」が後半に付かなくても、ボク的にはあまり気にならない。ただ、Wordがwarningを出すので、「そうなんだな」と思っていました。
前回の話で「受身」があまり気にならないのは、時代の変化だろうかと書いたのですが、これも同じく時代の変化だろうか?
ただ、何となく、ボクの教養が無いから?のような気もしまして、・・・・以後気をつけようと思いました。(つくジー)
副詞のおさめが悪い
副詞にはきまったおさめのものがある。
「決して」・・・・・後ろに必ず打消しがある。
「とても」・・・・(昔は)後ろに否定が来ていた。が、現在の用法では必ずしも後ろが否定でなくてもよい。(「基準」が変わった一例)
このほか、副詞的なものでは、次に予想させるものが多いとして、「いまさらながら」、「これまで」について解説がある。
助詞へのおさめが悪い
助詞にも修めの問題があるとして、「には」、「では」の例を解説している。
つぎに、一つの助詞が一文中に何度も出てくると悪文になるとして、「を」を例にして解説がある。「は」については、完全な並列関係にある時は、いくつ重なってもよいが、文の内部に主従関係に立つ部分があるときは、「は」が二つ以上あるのはたいていどこかおかしい、としている。
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