[読書日誌]『アサーション入門』
平木 典子 著

Reading Journal 2nd

『アサーション入門』 平木 典子 著、講談社(講談社現代新書)、2012年
[Reading Journal 2nd:読書日誌]

はじめに

エドガー・H・シャインの『問いかける技術』を読み終えた。シャインの前著『人を助けるとはどういうことか』と共に、他者への支援やコミュニケーションをとる時にどのような態度で行うのが良いかということが書かれていて、示唆することも多く、良い本だった。

それはそれとして、最後の解説で解説者の金井壽宏は、『問いかける技術』の内容と、コミュニケーションスキルの一つのアサーションとの共通性を指摘している(ココ参照)。そして、本書『アサーション入門』が紹介されていた。

「アサーション」とは、相手に自分の意見を押し付けたり、逆に言いたいことを言わずにフラストレーションを溜めたりするのではなく、お互いに尊重しながら言いたいことを率直に伝える技術である、と書かれている。

なるほど、こういう技術は学んでおくといいよね。つい言い争いになっちゃうからね。


今日のところ「はじめに」は、導入として「アサーション」の説明が書かれ、その後に各章の内容が示される。

「アサーション」とは、「自分も相手も大切にする自己表現」のことで、コミュニケーションがうまくいかず、人間関係が難しいとき、このアサーションを理解することによりそれを建設的に変えることができるスキルである。

各章の内容は

  • 第一章 「アサーションとはどのような自己表現か」について。「非主張的」「攻撃的」「アサーティブ」の自己表現を理解する
  • 第二章 「アサーションを実行することを躊躇してしまう心理」について。「自分を大切にすること」「人間として誰もがやってよいこと = 人権」を理解することがカギとなる。
  • 第三章 「アサーションを身につけるための具体的アドバイス」
  • 第四章 「アサーティブなコミュニケーションにより獲得される三つの力」、「物事をアサーティブに実行する力」「心地よい人間関係を創る力」「自分らしく生きる力」について。
  • 第五章 「心に届く伝え方の極意」について

関連図書:
エドガー・H・シャイン (著)『問いかける技術』 、英治出版、2014年
エドガー・H・シャイン (著)『人を助けるとはどういうことか』、英治出版、2009年


目次
はじめに [第1回]
第一章 アサーションとは自分も相手も大切にする自己表現 [第2回]
1 自分も相手も大切にする [第3回]
2 非主張的自己表現 
3 攻撃的自己表現
4 アサーティブな自己表現
5 三つの自己表現のまとめ
第二章 「人として誰もがやってよいこと」を認め合う
第三章 考え方をアサーティブにする
1 日頃の考え方を確かめてみよう
2 日頃の考え方はどのようにつくられるか
3 五つの考え方の影響を変えるためのヒント
第四章 アサーションで身につく三つの力
1 タスクのためのアサーション
2 メンテナンスのためのアサーション
3 自己実現のアサーション
第五章 心に届く伝え方
1 自分の思いを確かめる
2 事実や状況を共有する
3 提案は具体的に述べる
4 アサーティブな表現をしている人
5 アサーションのポイントを使って台詞を考える
6 「アサーション」についてよくある質問とアドバイス
もっと学びたい人のための参考ブックガイド
おわりに

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