2024-03

Reading Journal 2nd

理想郷「イーハトーブ」の創造(前半)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

宮沢賢治は、イーハトーブと呼ばれる理想郷を夢見ていた。そしてそれは農業を基本としながらも芸術も伴うようなものである。そのような考えは高等農林学校時代から花巻農学校の教師時代に培われ最終的には本統の農民となる。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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徒然草ーー兼好法師は女嫌いか
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『徒然草』は、前半こそ女性に好意的な表現が見られるが、後半になるとガラッと変わって、女性に批判的な論調に変わる。このような兼好法師の論調の変化は、前半と後半では書かれた時期が10年も違っているということが関係している。:『日本語の古典』より  
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肩の力を抜く / 書きたいことを書く
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

いい文章をかくためには、まず書くことである。そして、何でもいいから書き易いやり方で書くことが重要である。また、生きているうちには、心の奥底のものが恐ろしい勢いで湧き出してくることがある。そういう時は、書いて書いて書きまくる。: 『文章のみがき方』より 
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あまねく「いのち」を見つめて(後半)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

法華経・日蓮宗では、死に対して嘆いたり悲しんだりすることを人との別れの本質と捉える。しかし、その根本に「南無妙法蓮華経」という七文字が無くてはならないとする。そして、生者と死者をつなぐもの「南無妙法蓮華経」である。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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とはずがたりーー愛欲に生きた人
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『とはずがたり』は、その内容から長い間存在が知られていない物語であった。作者の二条は後草深院の後宮に入りながら、数々の男たちと情を交わす。著者は、作者はそのことに良心の呵責を感じていないと指摘する。それが作者の愛欲生活の原因である:『日本語の古典』より  
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小さな発見を重ねる / 辞書を手もとにおく
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

向田邦子は、「どんな小さなことでもいい。毎日何かしら発見をし、『へぇ、なるほどなあ』と感心して面白がって働くと、努力も楽しみのほうに組み込むことが出来るように思う」と書いている。文章を書ときもこのように小さな発見を重ねることは大事である。: 『文章のみがき方』より
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あまねく「いのち」を見つめて(前半)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

宮沢賢治の妹・トシは24歳の時、結核で亡くなる。臨終の間際にトシは積もる雨雪を取ってきてほしと賢治に頼む。そして、賢治はその「ふたわん」の雪が「天上のアイスクリーム」・「兜率の天の食」になればと祈るのであった。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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平家物語ーー鮮烈に描かれる若武者の死
山口 仲美 『日本語の古典』 より

「敦盛最期」は『平家物語』の中でも特にインパクトのある巻である。優美な若武者敦盛とそれを打ち取らざるを得なかった直実、が公家的なものと武士的なものをみごとに対比させる。そして、この出来事で仏心が起こった直実は出家を決意する。:『日本語の古典』より  
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歩く / 現場感覚をきたえる
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

散歩することは文章を書くことにも有益である。歩くことにより、生々しい現実を見たり聞いたりし、文章の素材を得られる。また書くことに苦しんでいる時も歩くと頭がすっきりする効果が得られる。もう一つここでは現場感覚を鍛えることが語られている。: 『文章のみがき方』より 
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「ほんたうのたべもの」としての童話(その3)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

宮沢賢治の童話には、「よだかの星」のように、現実社会を反映したような弱い者が強者に抑圧される物語もある。賢治は、差別されるよだかを残酷なまでに詳細に描くことで、人間社会の問題と訴えている。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より