[再掲載]「霊場を巡る」
淡交社編集局 『決定版 御朱印入門』より

Reading Journal 1st

「決定版 御朱印入門」 淡交社編集局 編
[Reading Journal 1st:再掲載]
(初出:2009-02-04)

御朱印鑑賞 神社編、第二章 霊場を巡る、コラム 「平成洛陽三十三所観音霊場」 松浦俊昭・上村法玄

霊場は昔からあるものから新たに開設されたものなどいろいろとある。ここでは比較的、御朱印をいただきやすい霊場を紹介する。

西国三十三所観音霊場
和歌山県、大阪府、奈良県、京都府、兵庫県、滋賀県、岐阜県にまたがる霊場で、日本で最も古く平安時代以来の歴史がある。
そもそも三十三所というと西国をさしていたが、鎌倉時代に坂東三十三観音が開創されて、坂東霊場に対して「西国霊場」と呼ばれるようになった。

坂東三十三所観音霊場
神奈川県、埼玉県、東京都、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県にまたがる霊場。源頼朝のころ企図され、三代将軍源実朝のころ開創された。第一番の杉本寺では「発願」印、三十三番の「那古寺」で「結願」印がいただける。「発願」は第一番から始めたとき、「結願」は三十二ヶ所の御朱印をすべていただいているときのみ押してもらえる。

秩父三十四所観音霊場
西国、坂東と合わせて百観音霊場となる。もともと西国三十三所をうつしたもので、札所も三十三所であったが、第二番札所の真福寺が加わり合計百観音となった。
秩父地方一帯で巡る事ができ、素朴で親しみやすい。一巡で約百キロ程である。江戸時代には江戸から近いという事情もあり、巡拝の最盛期を迎えた。

四国八十八ヶ所
弘法大師空海の霊跡を巡る、祖師巡礼である。すべてを回ると四国を一周し、全長千二百~千四百キロである。現在でも徒歩で巡る遍路も多い。
四国を巡拝することを「遍路」いい、札所を参ることを「打つ」という。通りがかった遍路に食べ物や飲み物、金銭などを与える習わしがあり「お接待」という。遍路に宿を提供する「善根宿」と呼ばれるものもある。
巡拝した証として「納札」を納める風習があり、巡拝した回数により色が決まっている。白(一~四)、緑(五~七)、赤(八~二十四)、銀(二十五~四十九)、金(五十~九十九)、錦(百回以上)。
また、重ね印と言って、遍路二周目以降も同じ御朱印帳に印だけ重ねる。錦札の遍路の御朱印帳は真っ赤に染まってしまう。
他にも番外札所が約百五十ヶ所程度あり、番外札所などを集めた、四国別格二十霊場もある。

全国一ノ宮巡拝
旧国名六十八ヶ国には、一宮がそれぞれ存在する。これは朝廷や国司が設定したものでなく、それぞれの国でおのずから神社の序列生まれてできたものである。平安時代から鎌倉時代初期に徐々に一ノ宮が整い、江戸時代中期に神道家の橘三喜が諸国一ノ宮を歴訪し『一宮巡詣記』を著した。現在は神社庁調査部隊製の「全国一の宮表」を元に、平成三年に「全国一の宮会」が設立された。専用の御朱印帳がある。
中には小さな社もあり、御朱印をいただくには連絡を必要とするところが何箇所かある。

円光大師二十五霊場
法然上人(円光大師)の誕生から入滅までの主な遺跡をたどる霊場。岡山県、香川県、兵庫県、大阪府、和歌山県、奈良県、三重県、京都府にまたがる。法然上人の誕生の地、岡山県誕生寺が一番札所で浄土宗四ヶ本山である百万遍知恩寺、清浄華院、黒谷金戒光明寺、知恩院で終わる。番外として比叡山黒谷の青龍寺が入っているが、これは霊場開創当初、比叡山が女人禁制だったため、女性の参拝ができないことから、番外として定められた。

関西花の寺二十五ヶ所霊場
京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県に広がる霊場。これは、特定の本尊や宗派を巡るものではなく、「花の寺」として親しまれている二十五寺が集まった霊場。二十世紀末の開創である。
専用御朱印帳「心華貼」は、飛天の刷られた和紙の上に書かれた御朱印をいただいてそれを綴じ込む。

近畿三十六不動尊霊場
昭和五十四年に、大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県に開創された霊場。不動尊のみを巡る。

役行者霊蹟札所
修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)の由来の地を巡る霊場。平成十二年に役行者千三百年遠忌を機に、近鉄電車が企画した。大阪府、奈良県、滋賀県、京都府、和歌山県、三重県の三十六ヶ寺で構成される。札所の番号は定められていない。

真言宗十八本山めぐり
真言宗の十八の本山をめぐるもの。香川県、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県にまたがる。札所番号はないが、弘法大師誕生の地である香川県の善通寺から入定の地の高野山まで足跡をたどる順番になっている。
右上に経典から取った法語印を押してもらえる。

神仏霊場巡拝の道
平成二十年に宗教や思想信条の差を超えて近畿を中心とする二府五県に百二十五の社寺が集まって「神仏霊場会」が発足した。これは百五十社寺による大霊場である。順番は定められず専用の御朱印帳にも記入場所の指定はない。

新西国霊場
昭和七年に新聞読者の人気投票により選定された霊場。

西国薬師四十九霊場
平成元年に大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県、三重県の七府県の中から選ばれた薬師如来のみを巡る。

洛陽三十三所観音霊場
広範囲で巡拝が困難な西国三十三所観音霊場を、京都府に写して開創されたもの。起源は平安時代末期に後白河法皇による。

都七福神まいり
京都の七福神めぐりである。これは日本最古の七福神めぐりであるが、現在のものは、昭和五十四年に編成された。
新春は多くの巡拝者でにぎわう。毎月七日は七福神の縁日とされている。
御朱印は御朱印帳にいただくこともできるが、宝船の描かれた色紙に御朱印をいただく事もできる。

洛陽六阿弥陀巡拝
享保二年(一七一七年)に木食上人が阿弥陀仏の霊感を受けて発願した。決められた功徳日に三年三ヶ月参拝し、祈願すれば、無病息災、家運隆昌、諸願成就は疑いなしという。
功徳日は、正月十五日、二月八日、三月十四日、四月十五日、五月十八日、六月十九日、七月十四日、八月十五日、九月十八日、十月八日、十一月二十四日、十二月二十四日、そして、春と秋のお彼岸。

京都六地蔵巡拝
京都への街道の出入り口にある地蔵尊を巡拝するもの。いつでも参拝でき御朱印を貰えるが、京都の人が巡拝するのは、毎年八月二十二から二十三日の六地蔵めぐりの日である。その期間は六色の六地蔵御札が頒布される。

京都十三仏霊場
十三仏は初七日や四十九日、一周忌などの忌日法要に供養してくださる仏である。これはその十三仏を巡るもの、昭和五十六年に開創された。他に「大和十三仏」「おおさか十三仏」などもあり、「仏塔古寺十八尊霊場」は、十三仏に五体の仏が加わったものである。

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