[再掲載]「星の王子周辺」7
内藤 濯 『星の王子とわたし』より

Reading Journal 1st

「星の王子とわたし」 内藤 濯 著
[Reading Journal 1st:再掲載]
(初出:2007-02-26 )

星の王子周辺 星めぐり(二)

星の王子が訪ねた星には、風変わりな人が住んでいた。それは、サン・テグジュぺリの目から見た人間の姿である。

作者はこの物語のうちに、さまざまな人物を登場させたが、それらは異常な人物でっても、必ずしも風変わりなことに、重点をおかれているわけではない。むしろ、作者の目にうつったままの人間社会の代表的な見本として、手あたり次第にならべた人物といったほうが正しいかも知れぬ。

星の王子は最後に地球に行くが、作者に視点は

地球の表面にざわついている人間の大多数は、ほんとうの人間ではない。星の王子のいうきのこにすぎぬ。寄生的存在にすぎぬ。

というものである。

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