Reading Journal 2nd

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[読書日誌]『文章のみがき方』
辰濃和男 著 [全20回]

いい文章には、平明・正確・具体性・独自性・抑制・品格など大切な要素がいろいろとあるが、同時に「これを書きたい」という書き手の心の静かな炎のようなものが必要である。本書は、具体的な例を挙げ文章のみがき方を指南する: 『文章のみがき方』より 
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「春」と「修羅」のはざまで(後半)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

賢治は、父の持つ特権意識に気が付き失望してしまう。そして、すべての人を平等に扱う「法華経」の思想に真実なるものを見つけて歩みだす。『春と修羅』は、このような法華経世界観がその土台になっている。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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堤中納言物語ーーカタカナを書く姫君は何歳か
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『堤中納言物語』は日本最初の短編物語である。作者は別々の可能性が高いがどれも面白い。ここでは「虫めずる姫」を取り上げている。そして、姫の行動のユニークさを通して話の面白さを伝えるとともに、姫の年齢のなぞ解きをしている。:『日本語の古典』より  
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訳者あとがき 中山典夫
エルンスト・H・ゴンブリッチ 『若い読者のための世界史』 より

著者ゴンブリッジは、この『若い読者のための世界史』の成功により依頼された『美術の歩み』により有名である。第二次世界大戦前にオーストリアよりイギリスに移り、その後イギリスで過ごす。ナイトの称号をはじめ数々の名誉を受け、92歳で亡くなった。:『若い読者のための世界史』より 
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「春」と「修羅」のはざまで(前半)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

賢治は東京へ家出をしたころから本格的に創作活動が始まった。そして帰宅後に『春と修羅』を出版する。この詩集の中で、賢治は自分の中の葛藤、修羅を自覚する。それは父・正次郎へ恩義と反発という二律背反な感情であった。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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源氏物語ーー言葉に仕掛けられた秘密
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『源氏物語』で紫式部は、主だった人物について、「喩え」「擬態語」などを綿密に使い分けて、各々の特徴を示している。さらに、事物を巧みに人物との関連付けを行っている。この二つの操作を見事にこなして、紫式部は、壮大なロマンスをを作り上げた。:『日本語の古典』より  
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五〇年後のあとがき
エルンスト・H・ゴンブリッチ 『若い読者のための世界史』 より

著者による50年後のあとがきには、第一次世界大戦が終わってからの世界の変化が書かれている。その間に、第二次世界大戦が起こり、て、ユダヤ人の大虐殺があり、そして原子爆弾も生まれた。それでも著者は、「よりよい未来」を期待して終えている:『若い読者のための世界史』より 
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「法華経」との出会い(後半)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

宮沢賢治は「赤い法華経」を読んで感動し、浄土真宗から法華経に改宗した。そこには法華経が、「人々の苦しみと向き合う」ことを本幹としている部分に惹かれたことと、もう一つ父との確執もあった。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より 
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枕草子ーーエッセイストの条件
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『枕草子』は清少納言が中宮定子に出仕した日々をつづったエッセイである。どれも明るいが、そこにはある種の虚構が施されている。定子はそのころ徐々に凋落し始めていた。また、その各段はどれも清少納言の鋭い観察力や好奇心に満ちている。:『日本語の古典』より  
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世界の分配
エルンスト・H・ゴンブリッチ 『若い読者のための世界史』 より

ヨーロッパ各国の工業化が進むと、自国の製品を売る市場として、また原材料の供給地として植民地を持つことが、重要になる。そしてその分配が終わってしまったとき、各国は軍拡競争を始めた。やがて第一次世界大戦がはじまる。:『若い読者のための世界史』より