Reading Journal 2nd

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平家物語ーー鮮烈に描かれる若武者の死
山口 仲美 『日本語の古典』 より

「敦盛最期」は『平家物語』の中でも特にインパクトのある巻である。優美な若武者敦盛とそれを打ち取らざるを得なかった直実、が公家的なものと武士的なものをみごとに対比させる。そして、この出来事で仏心が起こった直実は出家を決意する。:『日本語の古典』より  
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歩く / 現場感覚をきたえる
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

散歩することは文章を書くことにも有益である。歩くことにより、生々しい現実を見たり聞いたりし、文章の素材を得られる。また書くことに苦しんでいる時も歩くと頭がすっきりする効果が得られる。もう一つここでは現場感覚を鍛えることが語られている。: 『文章のみがき方』より 
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「ほんたうのたべもの」としての童話(その3)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

宮沢賢治の童話には、「よだかの星」のように、現実社会を反映したような弱い者が強者に抑圧される物語もある。賢治は、差別されるよだかを残酷なまでに詳細に描くことで、人間社会の問題と訴えている。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より  
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方丈記ーー見事なドキュメンタリー
山口 仲美 『日本語の古典』 より

鴨長明の『方丈記』は、見事なドキュメンタリーである。長明は、「安元の大火」、「治承の大辻風」などの災害を体験し、その事実を正確に、さらに的確な比喩によってまるで目の前に起こっているような臨場感で記している。:『日本語の古典』より  
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繰り返し読む / 乱読をたのしむ
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

文章修行でも「本を繰り返し」読むことは大切である。書くことと読むことは表裏一体であり、いい文章を読むことはいい文章を書くことの基本となる。そしてその読み方も「乱読」を楽しむこと、出来れば異分野の本を読むことがオススメである。: 『文章のみがき方』より
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「ほんたうのたべもの」としての童話(その2)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

賢治が「どんぐりと山猫」で、伝えたかったメッセージは、「差別」することの愚かさである。法華経は無差別・無分別の仏の認識を基本にしているため、仏の目から見れば自分や他者という区別はない。そのような「真実なるもの」を伝えている:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より  
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今昔物語集ーー落差のある言葉遣いの魅力
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『今昔物語集』は芥川龍之介によって文学的価値が認められるまで不遇な作品だった。物語全体に擬音語が、よい効果音となっている。また、言葉の使い分けが見事である。ここでは、落差のある言葉を使って効果をあげている例が解説されている。:『日本語の古典』より  
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毎日、書く / 書き抜く
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

文章の修練には、まずは「毎日、何かの書く」ということから始めることが大切である。その時には、出来るだけ気負わない一行から始めよう。そして、気に入った文章を書き抜くことも、文章修行には欠かせない。: 『文章のみがき方』より  
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「ほんたうのたべもの」としての童話(その1)
北川前肇 『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』 より

宮沢賢治の童話は、動植物を擬人化したファンタジックな物語で知られている。しかし、その根底にはやはり法華経の教えがある。著者は賢治は、「真実なるもの」つまり諸法実相を童話という形で示そうとしたのではないかと語っている。:『宮沢賢治 久遠の宇宙に生きる』より  
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大鏡ーー権力闘争を勝ち抜く男
山口 仲美 『日本語の古典』 より

『大鏡』は、藤原道長がどのように栄華を極めたかを語るのが目的である。道長の前後の天皇と藤原一門が人物別に描かれ楽しい読み物になっている。作者は、道長が「心魂のたけく」あったこと、「運におされ」たことにより、栄華をきわめたとしている。:『日本語の古典』より