Reading Journal 2nd

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ミシェル・トゥルニエ
ジャン=ルイ・ド・ランビュール 『作家の仕事部屋』 より

ミシェル・トゥルニエ は、四十三歳で初めて小説を発表した晩成の、そして寡作の作家である。彼は田舎の大きな家に1人で住んでいて、執筆は、膨大な文献などを蒐集してため込み、それらを抱えて屋根裏部屋にこもって行われる。:『作家の仕事部屋』より
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[レビュー]『灯台へ』
ヴァージニア・ウルフ 著

ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』は、斬新な文体と繊細極まる内部表現によって、モダニズム小説の先駆であり頂点の一つとされる小説である。幼いジェームズの「灯台に行きたい」という願いに始まり、それから十年後、彼らは灯台に到着する。:『灯台へ』より
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「覆水盆に返らず」(亡国の君主たち)(前半)
井波 律子『故事成句でたどる楽しい中国史』 より

周の文王の補佐役には、太公望・呂尚がいた。呂尚は若いころ貧乏だったため妻と離縁する。そして出世すると復縁を求められた。その時、一度撒かれた水は元に戻らないと言ってその申し出を断った。この故事が「覆水盆に返らず」である。:『故事成句でたどる楽しい中国史』より
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ポピュリストがすること、あるいは政権を握ったポピュリズム(その4)
ヤン=ヴェルナー・ミュラー『ポピュリズムとは何か』より

ポピュリズムの指導者たちを「非リベラルな民主主義」と言って非難しても、かえって彼らを喜ばせるだけで無駄である。ポピュリズム政権は「非リベラルな民主主義」や「権威主義」と呼ぶよりも「欠陥のある民主主義」と呼ぶ方が適切である。:『ポピュリズムとは何か』より
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成功する支援関係とは?(その2)
エドガー・H・シャイン 『人を助けるとはどういうことか』より

支援の最初の段階では互いに不安と緊張が伴う。そのような人間関係のダイナミズムを理解しないと、支援者もクライアントも罠に落ち支援は失敗する。ここでは、クライアントが陥りやすい五つの罠について具体的に論じられている。:『人を助けるとはどういうことか』より
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フィリップ・ソレルス
ジャン=ルイ・ド・ランビュール 『作家の仕事部屋』 より

フィリップ・ソレルス は、フランスで最も尖鋭な前衛作家のひとりである。彼は、マルクス = レーニン主義などの影響を次々と受けながら、つねに時代の前衛であり続けた。執筆は音楽を聴きながら行い、調子のよいときは回教僧の踊りのように進む。:『作家の仕事部屋』より
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[読書日誌]『故事成句でたどる楽しい中国史』
井波 律子 著

『故事成句でたどる楽しい中国史』は、中国文学の碩学である井波律子による中国史の本である。この本は「中国古典文学」の書籍から「故事成句」を抜き出し、それをキーワードにして、「中国史」を学ぶ形式をとっている。:『故事成句でたどる楽しい中国史』より 
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ポピュリストがすること、あるいは政権を握ったポピュリズム(その3)
ヤン=ヴェルナー・ミュラー『ポピュリズムとは何か』より

トルコやハンガリーなど、ポピュリストが政権を握った国を「非リベラルな民主主義」と呼ぶことがあるが、この名称は、大いにミスリーディングである。なぜならばポピュリズムが傷つけているのは、民主主義そのものだからである。:『ポピュリズムとは何か』より
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成功する支援関係とは?(その1)
エドガー・H・シャイン 『人を助けるとはどういうことか』より

支援の現場では、クライアントはワン・ダウンの存在となり、反対に支援者はワン・アップとなる。このように両者は、対等な状態ではなくなり、その不均衡から両者に不安と緊張が生まれる。そして感情的な反応はお互いに陥りがちな罠となる。:『人を助けるとはどういうことか』より
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ナタリー・サロート
ジャン=ルイ・ド・ランビュール 『作家の仕事部屋』 より

ナタリー・サロート の作品は彼女がいう《トロピスム》よっている。それは、日常のさまざまな葛藤を覆いかくし、あるいは暴露する反応ないし動き〈欲望、嫌悪、嗜好、たじろき〉を意味する。彼女は、午前中に行きつけのスナックに居座り仕事をしている。:『作家の仕事部屋』より