2025-09

Reading Journal 2nd

[読書日誌]『日本軍兵士』
吉田 裕 著

『日本軍兵士』は、アジア・太平洋戦争で膨大な犠牲を出した日本軍兵士について、戦後歴史学を問い直す、「兵士の目線」「兵士の立ち位置」から戦場をとらえ直す、「帝国陸海軍」の軍事的特徴との関連性を明らかにするという3つの問題意識から書かれている。:『日本軍兵士』より
Reading Journal 2nd

楽しむ孔子2 — 孔子の素顔(その7)
井波 律子 『論語入門』より

孔子は、風に吹かれてわが道をゆく曾晳やシンプルな暮らしを楽しんだ顔回のような生きかたに、つよく魅かれていた。しかし、人が社会的な存在であることを痛感し正しい社会的関係性の構築を模索しながら、自己本来の自在な生きかたを保とうとしていた:『論語入門』より
Reading Journal 2nd

近代の葬式仏教 — 葬式仏教(その1)
末木 文美士 『日本仏教再入門』より

日本の葬式仏教は、近世の成立した寺壇制度がもとになっているが、それがそのまま発展したものではない。それは、近代に入ると天皇を中心とした「イエ制度」が整備され、寺はその枠組みとして存在し、葬式仏教もその枠組みの中で発展したからである。:『日本仏教再入門』より
Reading Journal 2nd

国境はなぜあるのか(後半)
長谷部 恭男 『憲法とは何か』より

「ある国家の権威は、どのような範囲まで及ぶべきか」=「国境はいかに引かれるべきか」という問題に対して、著者はジョゼフ・ラズを引き合いに出し、国境をいかに引くべきかについては、あらゆる場合に妥当する原理的な正解はないと答えている。:『憲法とは何か』より
Reading Journal 1st

[再掲載] 「~じゃないですか」は失礼じゃないですか
秋月高太郎 『ありえない日本語』より

(初出:2005-04-27 )の再掲載:「~じゃないですか」は失礼じゃないですか 秋月高太郎 『ありえない日本語』より
Reading Journal 2nd

クセノポン 『アナバシス』
イタノ・カルヴァーノ 『なぜ古典を読むのか』より

今回は、クセノポンの『アナバシス』の紹介である。『アナバシス』は、戦場に取り残されたギリシア兵の帰還の物語である。クセノポンは、イナゴの大群と化した兵たちを率いこの難局を乗り越える。そして、著者は、そこに現代的な倫理観を見ている。:『なぜ古典を読むのか』より
Reading Journal 2nd

楽しむ孔子1 — 孔子の素顔(その6)
井波 律子 『論語入門』より

孔子はときに怒りを爆発させ、ときに悲観にくれるなど、激情をあらわに示すこともあったが、基本的には伸びやかな陽性のひとであり、生きることを楽しむ人であった。ここでは、そんな孔子がゆったりと楽しんでいる話が集められている。:『論語入門』より
Reading Journal 2nd

戒の変遷 — 日本仏教と戒律(その3)
末木 文美士 『日本仏教再入門』より

最澄により採用された大乗戒壇は、日本の仏教に大きく影響を与えた。戒を守るということよりも受戒の儀式に重点が置かれ、授戒の効力が期待された。それは、世俗から離脱する戒でなく、世俗のなかで活躍するための戒となった。:『日本仏教再入門』より
Reading Journal 2nd

国境はなぜあるのか(前半)
長谷部 恭男 『憲法とは何か』より

今までの議論は、世界に複数の国家が存在することが前提であった。では、「なぜ国家が複数存在するのか」=「なぜ国境は存在するのか」という問題がある。ここでは、その問題について、功利的議論と政治の問題としての議論が紹介されている。:『憲法とは何か』より
Reading Journal 2nd

辛辣な孔子 — 孔子の素顔(その5)
井波 律子 『論語入門』より

孔子は、基本的には明るくおおらかであったが、その一方、容認しがたいものには手厳しく、容赦なくその痛いところをついた。ここでは、そのような孔子の一面を捉えた条が集められている。:『論語入門』より