2024-05

Reading Journal 2nd

「猫」という文字はいつごろから使われたか
田中 貴子 『猫の古典文学誌』 より

日本では中国の影響で平安初期までは、狸の文字を「ネコ」と訓ませていた。そして次第に狸の表記は消えていく。また、「猫」の文字の由来は、ねずみが稲の苗を食べ、そのねずみを獲るものとしてのネコが、「苗」のつくりをもつ「猫」の感じになった。:『猫の日本文学誌』より
Reading Journal 2nd

生きものの眼差し、人間の眼差し / どうぶつが生きる、ひとが生きる
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

ここでは、動物と人間との関係を描いた絵本が紹介されている。まず前半は、柳田邦男が、感動したという『ジャガーとの約束』である。そして後半は、動物からいのちや生きることを学べる絵本である『コウノトリ よみがえる里山』を含む3冊の絵本である。:『人生の一冊の絵本』より 
Reading Journal 2nd

孤立から孤独へ(その3)
東畑開人 『聞く技術 聞いてもらう技術』 より

現在は、個人単位にばらばらになり皆が心の個室を得たかのように見えるが、実際には集団から離れると心の個室で安穏としていられなくなる。心の個室は逆説的で、本当に独りぼっちの時は個室を持てず、周りに人がいるときにのみ可能となる。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より 
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[読書日誌]『猫の古典文学誌』
田中 貴子 著 [全19回]

この本は、猫好きの著者による「猫の古典文学誌」である。猫の本は、古今東西の猫好きにより書き尽くされた感があり、一度著者は猫についての本を断念している。しかし、その資料を読み解き、「書かれたものとしての猫」についてまとめること決めた。:『猫の日本文学誌』より
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子どもが人生のへの一歩を刻むとき / どろんこのなかの生きる楽しさ
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

まず前半の「子どもが人生への一歩を刻むとき」では、少年期の感性の鋭さや心理の動きについて表現した本が3冊紹介されている。そして、後半の「どろんこのなかに生きる楽しさ」では観察記録の写真により語りかける写真絵本が3冊紹介されている。:『人生の一冊の絵本』より 
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孤立から孤独へ(その2)
東畑開人 『聞く技術 聞いてもらう技術』 より

孤立した人の支援は、良き「つながり」を提供するのがよいが、これは大変難しい。また、孤立した人に声をかけても、孤立した人には悪しき他者の声にしか聞こえず、敵だと思われてしまう。そのため支援は「時間をかける」ことが重要となる。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より 
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思いの深さを大切にする / 渾身の力で取り組む
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

文章には、思いの深さが大切である。文章は技でなく心であると伝わってくるときおのずから名文となる。また、文章を綴る時は渾身の力で取り組むことも大切である。この渾身の力は、瞬発性のものだけでなく持続性のものもある。: 『文章のみがき方』より 
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子ども時代を生きるとは / おさな子が「おにいちゃん」になるとき
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

まず、前半の「子供時代を生きるとは」では、子どもにとって不可欠な母の愛をテーマとした絵本を三冊紹介している。そして、後半の「おさな子が「おにいちゃん」になるとき」では、子供の成長を感動的に描いている「ねえ、しっている?」が紹介される。:『人生の一冊の絵本』より 
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孤立から孤独へ(その1)
東畑開人 『聞く技術 聞いてもらう技術』 より

1人でいる状態でも、安心できる「孤独」と、絶えず他者に脅かされている「孤立」がある。問題なのは「孤立」であるが、それを支援することは難しく、その支援者も「孤立」してしまう。そこで、大切なのは支援者を支援する「つながりの再建」である。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より 
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自分と向き合う / そっけなさを考える
辰濃和男 『文章のみがき方』 より

誰でも去年書いた文章を読み直すと、必ず不満な面が出てくる。それは、新しいものを生むエネルギーとなる。また、一見下手な文章でも読んでいるうちにじんわりと伝わることがある。それは文章は結局、人の内面を映しているからである。: 『文章のみがき方』より