2024-05

Reading Journal 2nd

花のいのち、人のいのち、しみじみと / 森を守った物語
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

絵本の中には大人が読むと一味も二味も深い味わいの出てくる不思議なものがある。前半では、そのような絵本が二冊紹介されている。そして後半では、柳田邦夫が親近感を持っている木や森をモチーフとした絵本を四冊紹介されている。:『人生の一冊の絵本』より 
Reading Journal 2nd

誰が聞くのか(前半)
東畑開人 『聞く技術 聞いてもらう技術』 より

聞くことが出来なくなる時は、相手が悪魔的に見えた時である。その時、相手とかつてのトラウマが重なってしまう。しかし、本当はそんなに悪い人でないことも多い。そういう時は中立の第三者に聞いてもらうことが必要である。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より
Reading Journal 2nd

金沢文庫の猫
田中 貴子 『猫の古典文学誌』 より

北条実時が建てた図書館「金沢文庫」の周辺には、金沢猫という猫がいた。その猫は、中国から輸入される本を守るために選別され船に乗って日本までやってきた猫である。そしてその子孫は、特別な猫として名物となりその伝承は昭和三十年代まで続いた。:『猫の日本文学誌』より
Reading Journal 2nd

木は見ている、人の生涯を / 木に育まれる人間のこころ
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

人は木や森を見るという考え方しかしないが、実は木や森に見られている存在でもある。前半では、そこを気づかせてくれる絵本を二冊紹介している。後半は、絵本の擬人化、つまり動物や木の方から人間を見るという視点で描かれた絵本を二冊紹介している。:『人生の一冊の絵本』より
Reading Journal 2nd

聞くことのちから、心配のちから(その4)
東畑開人 『聞く技術 聞いてもらう技術』 より

「世間知」の正体は、「ふつう」という言葉が使われるときである。この「ふつう」は否定と別の形に変えようとして使われたとき「毒」となるが、抱擁と肯定に使われるとき「薬」になる。「ふつう」が理解に使われるとき人は少しずつだが変る。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より 
Reading Journal 2nd

ねこまた出現(その3)
田中 貴子 『猫の古典文学誌』 より

妖怪・ねこまたが生まれた背景には、老猫は化けるという認識、中国の金華猫の影響の他に、化ける妖怪として先輩の狐との関係や、中国呪術に登場する猫鬼との関係もある。そして中世のねこまたは近世になると化け猫として呼ばれる妖怪に発展する。:『猫の日本文学誌』より
Reading Journal 2nd

少年が本に魅せられるとき / 生きるに値すると思える時
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

前半では、柳田邦夫の本への出会いの話から、子どもたちの本への出会いが書かれた絵本を4冊紹介される。後半は、不条理な死が多く絶望的な社会の細部にある人々をほっとさせ、感動や勇気を与えてくれるような絵本を二冊紹介している。:『人生の一冊の絵本』より 
Reading Journal 2nd

聞くことのちから、心配のちから(その3)
東畑開人 『聞く技術 聞いてもらう技術』 より

クラフトマンの「ヘルス・ケア・システム」では、周りの人で構成される「民間セクター」が「専門セクター」より上にある。実際に、メンタルヘルスも最初は、周りの人たちによりケアされる。専門家は周りが手に負えなくなったときに必要になる。:『聞く技術 聞いてもらう技術』より 
Reading Journal 2nd

ねこまた出現(その2)
田中 貴子 『猫の古典文学誌』 より

『徒然草』の注釈書などを見ると、ねこまたは、中国の金花猫と同一視されていることがわかる。この金花(華)猫は、中国の金華地方に住む化け猫である。中世のねこまたの特徴は、「年老いた猫はばける」ということと「金華猫」からの影響があげられる。:『猫の日本文学誌』より
Reading Journal 2nd

やっぱりじんとくる純愛物語 / 童話という語り口の深い味わい
柳田邦男 『人生の一冊の絵本』より

前半は、純愛物語を描いた絵本を2冊紹介している。最初の『クロコダイルとイルカ』は、映画「じんじん」の中に登場し、その後発売されたものである。後半は、大人が読んでも深い味わいのある童話として、三冊の絵本が紹介されている。:『人生の一冊の絵本』より